村上春樹も大絶賛!?映画化もした『グレートギャツビー』

 1920年から1930年のあいだにアメリカで活躍した「失われた世代」と呼ばれる世代の作家たちは、数々の名作を生みだしました。『武器よさらば』のアーネスト・ヘミングウェイなど、現在に語り継がれる人々も少なくありません。

なかでも特に高い評価を受けているのがF・スコット・フィッツジェラルドです。彼の書いた『グレートギャツビー』は有名作家にも愛読者が多く、何と映画化も5回されています。いったい、どれほど魅力的な作品なのでしょうか。

20世紀最高の小説のひとつと言われたフィッツジェラルドの本

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 フィッツジェラルド作の『グレートギャツビー』は、彼の代表作として広く知られています。「20世紀最高の小説のひとつ」とも言われており、同世代の作家たちからも好評で、誰もが「すばらしい作品」と口にしました。

しかし意外なことに、作者が存命のうちはあまり売れず、商業的には失敗したと言っても間違いではありません。売り上げが伸びなかったため、一時期は絶版にさえなっており、近代文学として再評価されてようやく日の目をみたそうです。

同作品は218ページの小説で中編にあたる長さです。一文一文が洗練されており、結末までの流れは「美しい」の一言に尽きます。もしかすると長編にならなかったのは、いっさい無駄な文を書かなかったためかもしれません。

日本での邦訳回数も多く、映画化も再三行われた

 また邦訳された回数も多く、計7回も異なる訳者で発売されました。それぞれの解釈や生きてきた時代の違いもあるので、読み比べてみると面白いかもしれません。自分に一番合った訳を見つけるのも、楽しみのひとつでしょう。

さらに前述したように中編程度のページ数なので、長い話を読むのは苦手という人や、読書にすぐ疲れてしまう方でも大丈夫です。文章の美しさも相まって、苦痛に感じることなくあっという間に読み進めることができるでしょう。

読み終わったら、原作との違いを確かめるために映画を見てみるのもいいかもしれません。2013年に公開されたものはレオナルド・ディカプリオやトビー・マグワイアなど豪華なキャスト陣となっており、見応えがあります。

村上春樹一番のお気に入り、彼の原点にして目標だった

 他に、『グレートギャツビー』は日本の純文学作家の代表とも言える村上春樹が好きなことでも有名です。本人はもっとも強い影響を受けた小説として挙げており、文章をそらんじることができるほど読み返したそうです。

どれほど好きだったかということは、『ノルウェイの森』のなかで何度も出てくることからもわかります。彼の『グレートギャツビー』への愛はすさまじく、自ら翻訳を手がけたものを発売しただけでなく、愛蔵版も作ったほどです。

世界で認められる日本作家が絶賛している時点で、かなり優れた作品であると予想できるでしょう。ただ『グレートギャツビー』が真に魅力的なのは、世間に認められたからではなく、美しい文章と人の心を震わすテーマです。